
Bernhard Wambach
Karlheinz Stockhausen / Klavierstucke Vol.3
Koch Records (Germany) 1988
110 009 FA (LP)
sleeve : NM-
media : EX+/EX+(わずかにチリノイズが入る箇所あり)
Konrad Meister、Peter-Jurgen Hofer、Friedrich Guldaに師事し、ヨーロッパをはじめイスラエル、日本や中国などでも演奏活動を行うドイツ人ピアニスト、Bernhard Wambachによる1988年リリースのアルバム。ドイツ現代音楽を代表する作曲家Karlheinz Stockhausenがライフワークのひとつとして長年にわたり作曲したピアノ小品「Klavierstucke」を演奏した一連のシリーズの3作目。本作では1956年に作曲された「Klavierstuck XI」と、1981年に作曲された「Klavierstuck XIII」を収録。音符の数、範囲、方向、時間のスケールを一連の順序配列によってシーケンスを構成するサイクル的構造を基本としているらしいです。「Klavierstuck XI」では1つの大きなページに広がる19の断片で構成され、演奏者は任意の断片から始めて他の断片へ、3度目の断片に到達するまで進み演奏が終了します。「Klavierstuck XIII」はもともとピアノ曲として作曲されたのち、オペラ『Samstag aus Licht』のシーンに組み込まれたもの。5層の音色が対位法によって構成され、ピアノの演奏以外にもセリフや口笛(?)までもがます。セリエル時代の無調音楽と比べて音楽的な抑揚を感じる非常に興味深い内容なので、ぜひ聴いてみてください。