近藤譲
線の音楽
ALM Records (Japan) 1974
AL-1 (LP)
sleeve : VG+(DJS,染み多数)
media : EX-/EX-(わずかなチリノイズ/軽いチリノイズが入る箇所あり,B:再生音に影響ないごく薄いスリキズ3本あり)
1968年に『モノローグと5つの断片』でデビュー以降、150を超える作品を残した日本の現代音楽家、近藤譲による1974年リリースの傑作アルバム。のちに発表される前衛とポスト前衛の境界を鋭く論じた同名の著書に対する総論を残したピアニストの高橋悠治、その妹の高橋アキ、ハープ奏者の篠崎史子、フルート奏者の小泉浩、マリンバ奏者の山口保宣ほか参加。いずれの楽曲も1973年から1974年に作曲されたもので、篠崎史子のハープを多重録音したA2ではハーモニクスを用いてアタックのずれを強調しながら音色と音強を一定に保つという試みがなされています。B2では篠崎功子と篠崎正嗣のヴィオラ、永島義男のコントラバスに高橋アキの電気ピアノが加わり、電気ピアノの静止した持続音にヴィオラやコントラバスの動く持続音がレイヤーされています。解説によると「音への態度、音楽の構造を、非構造的な視点から検討し直すことが「線の音楽」への入り口であった」とあります。
A2 Orient Orientation
B2: Falling