加藤和彦
うたかたのオペラ
Warner Pioneer (Japan) 1980
K-12001W (LP+7”) インサート
sleeve : EX+
media : EX+/EX+(一部わずかにチリノイズが入る箇所あり)
60年代後半にはザ・フォーククルセダーズ、70年代にはサディスティック・ミカ・バンドと日本の音楽シーンの先駆者として活動した加藤和彦による1980年リリースのソロ・アルバム。Kraftwerkが意匠の一環として展開していたロシア構造主義などからの影響も受け、壁崩壊前の西ベルリンでレコーディングが行われています。細野晴臣(b,synth)、高橋幸宏(dr)、坂本龍一(p,synth)、大村憲司(g)、松武秀樹(cp)、矢野顕子(p)らYMOチームが全面バックアップ。1920年代のベルリンをテーマにタンゴなどの西洋古典音楽をロックに融合させていますが、エレクトロニクスを多用したサウンド・プロダクションは極めて先鋭的。巻上公一がヴォイスで参加し、加藤和彦と細野晴臣がエレクトロニクスを構築したB1などは、当時のベルリンの情勢を想起させるどこか退廃的で耽美主義的な空気感が漂っています。初回限定の片面7インチ・シングルが付属していて、ここに収録されているダブ・ヴァージョンも秀逸。
B1: S-Bahn
EP: Around The World (Dub Version)