野坂恵子
二十絃箏アンサンブルによる幻想の世界 月の光/マ・メール・ロア
Denon (Japan) 1979
OX-7155-ND (LP) 帯, インサート
sleeve : EX(ごく薄い汚れ)
media : EX-/EX-(わずかなチリノイズ/一部軽いチリノイズが入る箇所あり)
自身により二十絃箏を考案し数百回の海外/国内講演を行い、2002年には二代目野坂操壽を襲名、古典にとどまらず邦楽を現代音楽のフィールドでも昇華した箏奏者の野坂恵子による1979年リリースのアルバム。野坂も参加する日本音楽集団の主宰である作曲家の三木稔監修のもと、19世紀末から20世紀初頭にかけて古典派からの脱却をはかり現在へとつながるコンテンポラリー・ミュージックの礎を築いたふたりのフランス人作曲家、Claude DebussyとMaurice Ravelの作品を二十絃箏アンサンブルに編曲し演奏したもの。西洋音楽を邦楽器で表現すること自体は取り立てて斬新ではありませんが、楽曲の選出と野坂の類稀れなる表現力によってまったく違和感を感じさせないどころか、はじめから箏のために作曲されたかのようにすら思わせます。