加古隆
夜明け
Baybridge Records (Japan) 1983
KUX-193-B (LP) 帯, インサート
sleeve : NM-
media : EX+/EX+(わずかにチリノイズが入る箇所あり)
クラシック/現代音楽畑の出身でありながらフリー・ジャズに開眼し、ジャズと現代音楽の要素を融合させた独自の道を歩んだ日本人ピアニストの加古隆による1983年リリースのアルバム。プロデュースは数々のジャズ名作を手がけた悠雅彦。全編アコースティック・ピアノによるソロ・パフォーマンスですが、これがまた大変素晴らしいです。地中海の夜明けをテーマに、色彩感覚と空間感覚に溢れた繊細なタッチで儚く美しいアンビエンスを全編で描き出した、スピリチュアルなコンテンポラリー・ジャズとニューエイジ/アンビエント・ミュージックが見事に溶け合ったピアノ音楽。タイトル曲A1、Paul Bleyもレパートリーとして幾度となくプレイしたCarla Bley作曲のA3、4部構成で展開するB1をはじめ、まさにジャケットに冠された写真のような音の美しい雲海が音場に広がっています。Egberto Gismontiのピアノ作品と双璧をなすといっても過言ではない隠れた名盤。大推薦です。