武満徹
ミニアチュール 第4集/武満徹の芸術
Deutsche Grammophon (Japan) 1975
MG 2476 (LP)
sleeve : EX-(薄い汚れ)
media : EX+/EX+(わずかにチリノイズが入る箇所あり)
1975年にリリースされた、日本が世界に誇る音楽家である武満徹の「ミニアチュール」シリーズの第4集にして超傑作アルバム。演奏陣にはMichael Ranta、佐藤英彦、ヤマシタ・ツトム、山口保宣ら4人のパーカッショニストが参加し、武満徹自ら監修を手がけています。side Aには1970年に作曲された「四季(シーズンズ)」、side Bには1967年に作曲された「ムナーリ・バイ・ムナーリ」を収録。「四季(シーズンズ)」は1970年大阪万博の鉄鋼館<スペース・シアター>で開かれた現代音楽祭のためにFrancois Baschetが制作した鉄製のサウンド・スカルプチャーによって演奏される音楽として作曲されたもので、4人の奏者がインストラクションに従いながら相互の響きに感応して即興演奏するというもの。「ムナーリ・バイ・ムナーリ」は多方面で数多くの作品を残したイタリア人デザイナーBruno Munariが制作した本『Invisible Book』に基づいて作曲されたもので、素材を任意に組み合わせて奏者が自らの音楽を生み出していくというもの。どちらも即興性の高い音楽ですが退屈な局面が一切なく、さまざま打楽器とボイスが空間に絵を描いていくような美しく張り詰めた緊張感があります。大推薦。
A: 四季(シーズンズ)
B: ムナーリ・バイ・ムナーリ